あなたは信じますか？ その弐
私は改めてぞっとした。 「ノックの音、私も聞いたよ」そう言うと、そうだよねえ、と友人は納得した様子であったが、 「あの時さ、考えてみたら時間も早いし、なんかおかしいなあと思って、声をかけようとして、 そっち向いたら、貴女 …
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あなたは信じますか？ その壱
子供のころ、不思議な体験をした、と水木しげるなどは書いている。 自分にはそういう経験は無いし、気配とかお化けなどの類には鈍感で、 不思議な体験ならしてみたいけれど、霊がどうの、などという話になると、半信半疑で 見聞きして …
命のゆくえ
誕生日の今日、暑い一日となった。 親曰く。 出産時に難産で、いざとなれば母親を助けると医師に言われたこと。 私が未熟児として産まれたこと。 手足ばかりひょろっと長く、産まれてすぐにそれをじたばたと、 元気に動かしていたこ …
水木しげるの世界
ゲゲゲの鬼太郎…日本一有名な、「創作された」妖怪かと思う。 その創作者でもあり、なんともユニークで楽しくて、あれこれ悪さもするけれども、どこか 憎めない、そんなキャラクター、ねずみ男の産みの親が水木しげるである。 水木し …
百日紅 杉浦日向子
百日紅、さるすべり、と読む。 これは、早世した漫画家で、江戸研究家とも号した、ちょっと風変わりなひとであった、 杉浦日向子の作で、稀代の絵師、葛飾北斎について書いた漫画である。 書かれた目線は、北斎の娘、お栄によるものと …
ケンイチとともだち 3
ケンイチの家の玄関先には、お客さんが来ていました。 お客さん、といっても、ケンイチのことを可愛がってくれている、ニ学年年上の、近所のおにいちゃ ん、とおる君でした。 とおる君は学校が終わって家に帰る前に訪ねて来たのですが …