笛吹市「富士野屋夕亭」ホロホロ鳥とワインを堪能

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さて、時刻は夕方六時を十数分過ぎた頃。

「失礼いたします」という仲居さんの声が部屋の入り口前から聞こえる。

「少々お早いのですが…」男性と一緒である。こちらは記念写真を撮ってくれるというので、

まあいいかな、とお願いしておいた、カメラマンなのかどうか…寡黙な男性で、料理を運ぶ

のは仲居さんである。写真は帰宅前に見て失笑。モデルに難ありであった。

さて、食事前に温泉につかり、さっぱりしたところで待望の夕食を、という普段は味わえない

温泉宿ならではの幸せな瞬間である。

夕食の一部をご覧あれ。

夕飯のかずかず

写真の右の皿に、ホロホロ鳥のささみのお刺身が。湯にさっと通しているだけなので、殆ど

生であったが、なかなかの美味。キジ科の鳥であるという。ますのお刺身、刺身こんにゃくなどと

一緒に、ごまだれで戴いた。

山の幸がメインのお造りである。

IMG_0389夕食

デザートを入れて12の皿数。

アユ

ホロホロ鳥のすき焼きか海鮮鍋を選べたのだが、少々あまのじゃくな筆者は海鮮鍋を選んだことを

微妙に後悔した。然しその後の揚げ物に感動。鮎の開きあげ。これがなかなか、さっぱりと、

しかも細かな骨が軟らかくなっていて、ししとうとまいたけとみそだれの調和もまた宜しからずや、

という美味しさ。以前から使っているという富士をモチーフにした、四角の皿と、アユとみその色が

合っていて見た目にも美味しい。仲居さんにそんな事を云ってみる。ちょっと嬉しそうな笑顔になる。

美味しいので自分も笑顔。

白ワインをグラスで注文してみた。女将さんお薦めの、食前酒のワインと同じメーカーの物を

飲んだ。水のようにすーっと喉を通る。美味しかった…フクイクたる香り、辛口の白の魚料理と

合う、口当たりの良さ。料理を引きたてる。最後はピオーネをひと房食べて、夕食は終わった。

満腹満腹。満足である。

朝食

翌朝八時。まだ空気の冷たい外を通って、朝食はお食事処へ。昨日より、山の稜線が

はっきりしている。朝食の目玉は、こちら。

卵焼きとサケ

手前の鮭は、粕漬けのようで、なかなかいけた。卵焼きは、食事の途中で、板前さんが

タイミングを計りながら焼いてくれる。ほやほやの卵焼き。大根おろしを添えて。

卵焼き

味付けは砂糖であった。塩味が個人的には嬉しかった…ふわふわで、美味しかったのだが。

部屋に戻り、部屋から、山頂だけ見られるという富士山の方を眺めると…

IMG_0414

濃淡が実物はもう少しはっきりしていたかもしれないが、一番奥の、ひときわ高い薄い稜線が

富士山頂である。見られました。晴天でも、なかなか見られないんですよ、と

旅館のひとが言っていた。気分がいい。

あとはお土産探しである。

旅館を後にして、事前にチェックしておいたお土産物と食堂などがある「里のえき いちのみや」に。

IMG_0422

左から、くろ玉、ほしぶどうに、甲州カステラ、すもものジャム。

シンゲンプリン

桔梗屋の信玄餅を買うことも考えたが、プリンにしてみた。帰ってから食べたら、

まさにとろけるプリン。それに大好きな黒糖の蜜が。美味しく無いわけがないのであった。

実は、お土産を二か所で見たのだが、その中間で、さるワイナリーを訪れた。ティスティングも

出来て、なかなか入手出来ない、甲州ワインをゲット。しかも其のワインが、世界にも知られて

いて、そこにたどり着くまでが一つのドラマのような話が、ワイナリーで持ち帰った

新聞の記事に載っていたのである。このことはまたいずれ書いてみたい。

人生は旅だと言う。出会いもまた人生の中にある。物や景色や動物とも触れ合え、骨休めにも

なった、楽しい旅行だった。

 

 

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