掌編 『限界点』 roman

雨の日も風の日も。来る日も来る日も。 彼は支え続けて来た…戦いに敗れたあの日からずっと。 もうどれくらいの時が流れたのだろう。この罰に終わりは無いのか… ずっしりとした重い罪が彼を常に苛んでいた。休むことは許されない。 …

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ケンイチとともだち 3

ケンイチの家の玄関先には、お客さんが来ていました。 お客さん、といっても、ケンイチのことを可愛がってくれている、ニ学年年上の、近所のおにいちゃ ん、とおる君でした。 とおる君は学校が終わって家に帰る前に訪ねて来たのですが …

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ケンイチとともだち 2

当番の掃除を終えると、ケンイチは一目散に下駄箱を目指しました。 大急ぎで上履きを脱ぎ棄て、スニーカーを履いて、雨の止んだあとの道路の埃のにおいを 吸い込みながら、空き地へ大急ぎで向かいます。 待ち合わせの時間にはまだまだ …

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ケンイチとともだち

「あんなに約束したのになあ」 ケンイチは、つまらなそうに足元の小石を蹴って、ため息をつきました。 沈みかけた夕日が春の宵を彩り、オレンジ色の空には宵の明星が、明るく輝いています。 「ちぇっ」ケンイチは舌打ちをすると、家へ …

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