面白い!21エモン必見!

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藤子不二雄でまた面白いアニメと出会った。

しかもこれは結構掘り出し物かと思う。

以下、原作についてのウィキペディアより。

 

1968年から1969年にかけて『週刊少年サンデー』に連載され、その後『朝日小学生新聞』での連載やアニメ化など各種メディアに展開された。

 

藤子・F・不二雄氏によると「これまで日常の舞台にオバケスーパーマンなどの

「非日常」が入り込むことで生まれるギャップの面白さを描いてきたが、ひとつその

逆をやってみようと思い、この21エモンを描きました。つまり未来という「非日常」を

舞台に、今に通じる日常を描くことで新たな面白さが生まれると思ったからです」

とのこと。

原作が書かれたのが1968年であるから、1950年代に主にアメリカなどで古典的

かつ傑作と今でも言われるSFが書かれて十年ほど。恐らくそういったものにも

影響を受けた部分もあるのかもしれない、と想像する。

それが「21エモン」である。アニメで観ているが、なかなかに面白いのだ。

登場人物は、主人公が小学六年生の21エモン。

時は2051年の宇宙観光時代。21エモンは実家の江戸時代から続く老舗旅館、

つづれ屋の21代目をいずれ継がなければならないのだが宇宙探検家に憧れて

いて、父の20エモンとしばしばそのことでぶつかったりする。そして21エモンも

事実と夢の板挟みになってもいる。陽気な性格で、広大な夢がある割には

ひたすら努力をするというタイプでもないのは藤子不二雄の漫画の主人公

らしくもある。皆からは調子に乗りやすいなどとも言われている。

私の好きな藤子アニメで一人、努力型の主人公がいるがそれは例外的かも

しれない。

エモンの両親や、同級生のルナ(月で生まれた、可愛い少女だがしっかりして

いて、かつ優しい気配りの出来る性格)や、リゲルが主な登場人物であるが、

リゲルは「つぶれ屋」などとバカにされるつづら屋と違って、宇宙単位で

チェーン展開しているホテルオリオンの一人息子で、頭も悪くなく容姿も

いい彼は藤子アニメでは比較的珍しい対主人公の「ライバル」になっている。

何かとエモンに突っかかるのは、リゲルが好きなルナが、どうやらエモンに

好意を持っているかららしい。自分の境遇を鼻にかけたり、エモンに意地悪

したり可愛げは余りない。案外怖がりでもある。

人間以外の主要人物でエモンとともに主人公と言えるのが、つづれ屋の

お客が宿泊料金替わりに残していった宇宙生物、モンガーだ。茶色で丸く、

小さななりをしているがおっぽがあるので、つづれ屋で働く、余り役に立たない

元芋ほりロボットのゴンスケ(良く仕事をサボリ、結構毒舌なのだが、どこか憎め

ない旧型ロボット)に「この~宇宙ダヌキがあ~」と言われると「タヌキじゃないもん、

モンガ~」などと言う。

他にも、オナベという料理や洗濯担当のロボットが、なかなか儲からない旅館、

今はホテルのつづれ屋で働いている。

ルナも大規模なホテルギャラクシーの一人娘である。子供たちは三人とも

宿泊施設を営む家に産まれ育っていて、学校も一緒だ。

 

彼らが太陽系にちょこっと旅に出るだけとんでもない騒動が起こったり、

さまざまな星からの宿泊客によるごたごたなどが話のきっかけになることが

多いが、話の流れもいいし、続き物の話もメリハリの聞いた納得できる

仕上がりとなっている。

近未来もののSFじたてのアニメで、子供向けではあるのだろうが、

大人が観ても十分満足できる作品で、アニメだと思う。

モンガーが可愛くてしかもテレポテーション能力を持っていたりするのに対して、

不平を言ったりチップが欲しい、いも掘りがしてえ~などと言っているゴンスケは、

愛らしいとは程遠いキャラクターだが、彼の存在が物語に良いアクセントを加えて

いるのではないかと思う。

登場人物は多くはないが、宇宙観光時代という新しい時代の中での子供たちや

他の星からの訪問者たちが興味深く描かれていて飽きない。一話が20分少しの

長さなのも丁度良い感じだ。

観たことのない人は是非。大人でも子供でも十分に楽しめるアニメだと思う。

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